このページについて
お子さんのコミュニケーションに関する困りごとと、具体的な支援方法をご紹介します。年齢や発達段階に応じたアプローチで、お子さんの「伝えたい気持ち」を大切にサポートしていきましょう。
よくあるコミュニケーションの困りごと
言葉の発達
- 言葉が出てこない、遅い
- 単語は言えるが文章にならない
- 発音が不明瞭
- 語彙が少ない
非言語コミュニケーション
- 視線が合わない
- 身振り手振りが少ない
- 表情が乏しい
- 指さしをしない
相互的なやりとり
- 一方的に話してしまう
- 相手の話を聞かない
- 会話のキャッチボールが続かない
- 相手の気持ちが分からない
年齢別支援アプローチ
乳幼児期(0-3歳)
- アイコンタクト:歌や手遊びで自然な視線交換を促す
- 模倣遊び:「いないいないばあ」で相互的なやりとりを楽しむ
- 声かけ:お子さんの行動に言葉を添えて実況中継
- 絵本の活用:同じ絵本を繰り返し読んで言葉のパターンを定着
未就学児期(4-6歳)
- ごっこ遊び:役割を決めて会話のやりとりを練習
- 感情の言語化:気持ちを表す言葉を一緒に考える
- 順番やルール:簡単なゲームで交代や待つことを学ぶ
- 質問と応答:「なぜ?」「どうして?」の質問に丁寧に答える
学童期(7歳以上)
- 会話のマナー:相手の話を最後まで聞く練習
- 話題の選択:相手が興味のある話題を見つける方法
- 非言語サイン:表情や身振りの意味を学ぶ
- グループでの発言:適切なタイミングで発言する練習
家庭でできる具体的な支援方法
今すぐ始められる支援テクニック
- 待つ時間を作る:お子さんが言葉を出すまで3-5秒待ってみる
- 選択肢を提供:「りんごとバナナ、どっちがいい?」
- 拡張して返す:「わんわん」「大きなわんわんがいるね」
- 成功体験を積む:小さな伝達でも「伝わったよ!」と喜ぶ
- 視覚的支援:絵カードや写真を使って意思疎通を助ける
避けたほうがよいこと
- 無理に言わせようとする:プレッシャーは逆効果
- 間違いを強く指摘する:自信を失う原因に
- 大人の都合で会話を終わらせる:お子さんのペースを大切に
- 比較する:「○○ちゃんはもっと話せるのに」は禁物
専門的な支援が必要な場合
以下のような場合は、言語聴覚士や発達の専門家にご相談ください:
- 2歳を過ぎても意味のある言葉が出ない
- 3歳を過ぎても2語文が出ない
- 発音の問題が目立つ(4歳以降)
- 集団生活でコミュニケーションに著しい困難がある
- お子さん自身がコミュニケーションに強い困り感を示している
5種類の困りごと別支援情報をご用意しています